葬儀を終えて☆遺品の整理と遺産相続

遺品の整理と遺産相続(相続の順位)

~落ち着いたら遺品の整理を~

 葬儀がすみ、駆けつけた親類の人たちも帰り、遺族だけになって落ち着いてきたら遺品の整理をします。
 手紙、日記、手帳、住所録などはまだ必要になることもありますから、不要と思われるものでも、箱に入れて一つにまとめるなどして、1年間ぐらいは保存しておくようにしましょう。
 故人が自営業だった場合は、仕事関係の書類は最低5年間は保存します。ときによっては過去の所得税がかかってくることがありますから、特に税金関係の書類はたいせつに。
 臨終のときに故人が身につけていた衣類や布団は、病気によっては消毒したり、焼却して始末しなければなりませんので、医師の指示に従います。
 故人が日ごろたいせつにしていた装身具、着物、茶道具などは、形見分けの遺品にするものとそうでないものなど、区別しながら整理し、形見分けのリストを作るとよいでしょう。また、故人の研究や趣味などの資料や書籍、道具類、作品などは、同門のグループや研究機関に寄贈することも考えられます。
 なお、高額の品を贈るときは、贈与税の対象にならないように心を配らなければなりません。年間110万円以上の贈与には、税金がかかるからです。

~形見分けは忌明けのころに~

 形見分けは、故人が生前身につけていた衣類や装身具などを、親しい近親者、友人たちで分け合い、故人の思い出のしるしとするものです。仏式では35日か49日、神式では30日祭、50日祭の忌明けのころにするのが一般的です。キリスト教の場合は、1カ月ぐらいあとの召天記念日に行うのがよいでしょう。
 形見分けの品は、「○○を○○さんに」というように、故人の遺言があればそれに従いますが、遺言がない場合には、遺族が相談のうえで決めます。その際、故人ならどうするかということを考えてから決めることがたいせつです。
 形見分けの品は包装しないで、裸のままお渡しするのが習慣です。
「これは、故人が愛用しておりました品ですが、○○さまにお使いいただければ故人もさぞ喜ぶことと思います。どうぞお使いくださいませ」
 と、その品物の由来、経歴などを手短に述べて渡します。
 いずれにしても、相手に受けとる意思があるかどうか確かめてからにします。
 また、目上の人には、先方から希望されない限り、形見分けをしないものです。

~遺産は相続の前に内容を明確にする~

 遺言があって、明確に遺産の内容が示され、その配分についても指示されている場合は、原則としてそれに従います。しかし、遺言がなく、死なれて初めて、その内容を知ったようなときは、額にもよりますが、定期預金や株券などは、銀行の担当者に相談に乗ってもらうのがよいでしょう。
 不動産も、評価や名義変更と税金の関係とか、抵当権がついていたり、借地権や地上権が関係する場合などは、素人にはわかりにくいものです。
 いずれにしても処置が遅れると、あとで巨額の税金がかかってくるようなこともありますし、負債も遺産になりますから、場合によっては専門家に頼んで、厳密に遺産の目録を作り、だれにでもわかるようにすることです。
 遺産は、相続を考える前に、その内容を冷静に明確にすることがたいせつです。

~相続税の仕組み~

 相続税は、故人の残した土地、家屋、現金、預貯金、有価証券、宝石、生命保険、退職金など、遺族が引き継ぐことになるすべての財産にかかわってきます。
 また、亡くなった日、すなわち相続発生日から過去にさかのぼって3年以内に故人から贈与された財産にもかけられます(生命保険と退職金には控除分がある。)。
 ただし、次のものは相続税の対象から除かれます。

1)先祖代々の墓、仏壇、仏具(葬儀の際、新しく購入したものも含む)。
2)死亡の翌日から6カ月以内に国や地方公共団体、特定の公益法人に寄付した財産。
3)葬儀にかかった費用。
 また、故人に借金や、他人の借金の連帯保証などの債務がある場合は、マイナスの財産として相続財産から差し引かれ、残りの財産について相続税の計算がなされます。

~法の定める相続人とその順位~

 遺言がない場合、遺産の相続は法律(民法の相続法)で定められた順位によってなされます。

●遺産相続の第1順位
 故人の配偶者と子供で、それぞれ2分の1ずつ引き継ぎます。たとえば夫が亡くなった場合、遺産の2分の1は妻に、残りの2分の1は子供たちが等分に分けて相続します。妻が亡くなっている場合はすべて子供が相続することになります。
 ただし、この場合の妻というのは、あくまでも法律で認められている関係でなければなりません。婚姻届を出していない、いわゆる内縁の妻には相続権がありません。また、子供が死亡していても、直系卑属である孫がいれば代襲相続が成立します。

●遺産相続の第2順位
 故人に子供がいない場合なら、故人の直系尊属である親や祖父母で、故人の配偶者と遺産を分割します。この場合、配偶者が相続分の3分の2、残り3分の1を親と祖父母が引き継ぎます。

●相続の第3順位
 故人に直系尊属も直系卑属もない場合、配偶者と故人の兄弟姉妹が引き継ぎます。配偶者が4分の3、残り4分の1を兄弟姉妹が相続します。

●非嫡出子は嫡出子の2分の1
 相続法では子供は嫡出子(法律上の婚姻をした夫婦の子)と、非嫡出子(法律上の婚姻をしていない男女間の子)とでは相続分が変わり、非嫡出子は嫡出子の2分の1しか相続できません。その場合、非嫡出子と母親は認知届をしなくても法律上の親子関係が認められていますが(捨て子などのような特別な例を除く)、父親との関係においては故人の子であると認知されている必要があります。
 たとえば、妻と、その子供3人で相続するとき、もし、その子供の2人が非嫡出子だとすると、遺産の2分の1が妻、嫡出子が4分の1、2人の非嫡出子は8分の1ずつということになるのです。

sozokunin










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Author:マナーマスター
年を重ねると冠婚葬祭にまつわる、儀式や行事に参加することが多くなりますよね。でも、今さら恥ずかしくて人に聞けないこともあります。葬儀に参列したはいいが、お焼香ってどうするんだっけ?など。 食事のテーブルマナーについても参考にしてください。