弔問の心得☆通夜への出席

通夜への出席(集まって別れを惜しむ)

~通夜への出欠は故人との関係で決める~

 本来、通夜というのは遺族や近親者をはじめ、故人と深いかかわりを持つ人が集まって別れを惜しむものです。
 あまり、親しくない人は、通夜の弔問は避け、告別式に出席するほうがよいでしょう。
 出欠を迷うときは、世話人や近親者に「お通夜はいつでしょうか」と電話で問い合わせてみます。先方が参列をすすめたら出席し、「内輪ですませますので……」と返答があれば見合わせるべきでしょう。
 また友人の場合は、特に親しかった人が代表で弔問し、他の人は告別式に参列するという方法をとってもかまいません。
 告別式には都合が悪くて出られないから通夜に、という場合はやむをえません。しかしこの場合は、通夜の席におくれないように出席し、読経と焼香がすみしだい、すぐに辞去するようにします。
 辞去する際、世話人か近親者に告別式に出席できない理由とおわびを簡単に述べます。

~通夜には地味な服装で~

 通夜に出席する際の服装は、略喪服、準喪服程度でよいでしょう。
 したがって、勤務先から出向く場合は、そのままの服装で駆けつけてかまいません。しかし男性なら、派手な色柄のネクタイは、黒、紺の無地や縞など地味なものにかえるくらいの心づかいがほしいものです。女性もそのままの姿で駆けつけてかまいませんが、目立つアクセサリーをはずし、化粧も派手にならないように注意します。
 また、喪章は本来、遺族や喪家側の人がつけるものですから、一般の出席者は平服のまま駆けつける場合でも、つける必要はありません。

~通夜見舞い~

 悲しんでいる遺族を慰めるために、親類や親しい者が通夜に役立つ食べ物をと、通夜当日に米やみそを持参したのが、通夜見舞いの始まりです。今日では、サンドイッチや、おすし、おにぎり、オードブル、果物、菓子などすぐに食べられるもの、お酒、ビールなどが一般的です。
 遠方であったり、重たいものが持てないときには、ビール券などかさばらないものにすることもできます。
 遺族と親しい間柄ならば、何が必要か聞いてからにすればむだがありません。いずれにしても通夜見舞いは、先方の準備の状態を確かめて、タイミングよく通夜が始まる前に届くように手配します。

~通夜への参列はタイミングよく~

 最近の通夜は、半通夜といわれて、午後6時か7時ごろに始まり、読経のあと、別室でふるまいの席が持たれて9時か10時ごろにお開きになるのが普通です。
 弔問するときには、7時からとあれば7時に到着するようにします。あまり早く到着すると、喪家側で祭壇の用意ができていないこともあるからです。

~通夜での香典は受付に渡すか、祭壇に供える~

 通夜に香典を用意して行った場合は、受付があれば受付に名刺を出すか記帳をして、香典をさし出します。受付がなければそのまま奥へ進み、遺族にお悔やみを述べ、霊前にお参りして香典は祭壇に供えます。
 香典をさし出す受付がなく、すでに通夜式が始まっている場合は、ひとまず静かに後方の席に着いて通夜式に加わります。焼香の順番が来て祭壇前で拝礼のとき、焼香と拝礼をすませてから香典を祭壇に供えるか、通夜式の終了後に、遺族にお悔やみを述べたあと霊前に拝礼して供えるようにします。
 受付で香典を渡すときの挨拶は、
「このたびはまことにご愁傷さまなことでございました。ご香料を持参いたしましたので、ここにお納め願います」
 と、喪家に対する言い方にします。このとき、「つまらないものですが」とか「些少(さしょう)ですが」というようなことは言わないほうがよいでしょう。

~一般弔問客の席順は先着順に~

 通夜での席次にはそうこだわることはありませんが、一応の決まりはあります。
 祭壇に向かって右側に喪主、遺族、近親者、親族が故人との血のつながりが濃い順に並び、左側は世話役や故人との社会的関係者、親しい友人、知人などの席です。
 この場合、席の上下はむずかしいので、年齢や地位を考慮してお互いに譲り合ってすわります。
 一般弔問客は先着順でよいのですが、自分より年配者が多ければ、なるべく後方に控えているのがよいでしょう。ただし、混んできて席をすすめられたら、あまり遠慮しないことです。
 立ち居ふるまいはなるべく静かにし、部屋に入ったら先客に軽く目礼します。

~一般弔問客は最後に焼香を~

 通夜の儀式が始まったら、僧侶の読経、遺族の焼香、一般弔問客の焼香がつづきます。
 自分の順番がきたら、次の人に軽く会釈して進み、僧侶と遺族に一礼して焼香をします。
 仏式では読経中に「回し焼香」といって、香と香炉が回ってくることがあります。このときは、次の人に「お先に」と挨拶するか目礼して自席で焼香をすませ、次に回します。焼香の仕方は祭壇前の場合と同じでよく、香炉をのせた盆は自分の前に置いて行い、そのスペースがないときはひざの上に置いて、左手で支えて行います。

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~通夜ぶるまいは箸をつけるのがマナー~

 通夜の読経がすむと、通夜ぶるまいの席が設けられます。普通、一般弔問客は僧侶の退場をきっかけに辞去しますが、喪家にその用意があって引き止められたときには固辞せずに、一口でも箸をつけるのがマナーです。
 ただし、通夜ぶるまいの酒は、酔うほどに飲むものでないことは言うまでもありません。酒は身を清めるといって、通夜の席にはつきものですが、生前の故人をしのびながら、しめやかにもてなしを受けたいものです。

~一般弔問客は早めに退席する~

 一般の弔問客は、タイミングを見はからって「そろそろ失礼いたしましょうか」と声をかけ合って、静かに辞去します。
 うまくタイミングがつかめないときは喪主の通夜終了の挨拶があれば、それを機に辞去します。
 遺族や世話役の人は心身ともに疲れていますので、弔問客が長居するのは好ましくありません。おそくとも10時までには引き揚げるようにします。
 帰りぎわ、もう一度お参りして遺族を慰めて引き上げればより丁寧ですが、取り込んでいるような場合は、受付か世話役に挨拶して辞去しましょう。
 また、告別式で弔辞をささげたい場合や、火葬場まで同行したい場合は、通夜の席で世話役の人に申し入れておくようにします。

~和室では膝行、膝退が礼儀~

 葬儀を中心とする弔事は、和室が会場になる場合が少なくありません。
 日本座敷では、とりあえずの弔問のとき、先着の人の前を通らなければならなかったり、あとから来る人のために場所を移って席をつくるときなど、どのように動けばよいのか、まごつくものです。
 こんなときに、立ち上がらずにひざをついたままで進退する膝行(しっこう)、膝退(しったい)が礼儀です。

葬儀(会葬)からの帰途

~会葬の帰途の寄り道~

 遺族をはじめ、親戚、親しい間柄の人は、葬儀当日はそのことだけに1日を使うことになるかと思いますが、一般会葬者として葬儀や告別式に出席した人の場合には、仕事に回ったり、よそのお宅を訪問したり、告別式で久しぶりに会った人とお茶を飲みに立ち寄ったりすることもありましょう。
 しかし、これらのことはできるだけ避けて、まっすぐに帰宅して水と塩で清め、服装も改めて出直すことを基本としたいと思います。しかし、やむをえない場合は、男性なら替えのネクタイ、カフスボタン、タイピンなどを、女性ならスカーフ、ブローチ、ネックレスなどをあらかじめポケットやバッグに用意して行き、なるべく葬儀のあととわからないような配慮をしましょう。和装の場合も、そんな予定のあるときは、地味な小紋に黒紋つき羽織といった略礼装で出かけ、帰りは羽織をとるなどの配慮を。

~帰りの道順~

 会葬からの帰り道は、行きと同じ道を使ってはいけない、などという説があります。これはよくないことに出向いた道をなぞらないということで、縁起直しするという風習かと思われます。あまり気にする必要はありませんが、別にむずかしいことではありませんから、気になるなら別の道順で。

~帰宅後の清め~

 葬儀から帰宅したとき、手を洗い、塩で清めて家に入るのは全国的な慣習です。これは古くからのもので、身を清めるのに海で禊(みそぎ)をしたり、潮水を浴びたりしていたことが、時代がたつにつれて、塩と水を用いるようになったようです。

~埋葬のときの他のお墓参り~

 埋葬に立ち会ったとき、ついでに他のお墓にお参りするのはいけないとする説があるようですが、これはついでにするのは不謹慎だということでしょう。
 墓参はそのお墓にお参りするということで出かけるのが本来でしょうが、遠隔地でなかなか出向けないような場合なら、ついでの墓参でも、しないよりはしたほうがよいことは言うまでもありません。あまり気にせず、お参りするようにしましょう。








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Author:マナーマスター
年を重ねると冠婚葬祭にまつわる、儀式や行事に参加することが多くなりますよね。でも、今さら恥ずかしくて人に聞けないこともあります。葬儀に参列したはいいが、お焼香ってどうするんだっけ?など。 食事のテーブルマナーについても参考にしてください。