悲しみの日の装い☆女性の和装

女性の和装(喪服)

~“悲しみの心”をあらわすことが基本~

 日本ではかつて「死はけがれ」と考えられていました。そのため、けがれにふれた遺族が一定の期間、家に閉じこもり、身を慎むことを“喪”といいます。
 この喪の期間に着用する衣服を「喪服」といい、現在では、通夜、葬儀、納骨、一周忌など特別な日に着るだけになっています。
 喪服は黒が常識になっていますが、もともとは喪に服すべき人だけが着るものです。ですから、特に親しい人でもない限り、着る必要がないというのが正しい考え方です。
 しかし、今日では、死者に対する礼儀として、あるいは死を悼み悲しむ気持ちをあらわす衣服とされて、葬儀に参列する人はだれでも着るのがあたりまえになっています。
 一般会葬者でも、お通夜のときから喪服の洋装、男性はブラックスーツに黒タイ、葬儀になると女性は和装の喪服を着用する人もけっこういるようです。
 喪服を考える場合、着るもので恥をかくまいとしがちですが、遺族へのいたわりと悲しみを分かち合う思いを持つことがまずたいせつです。これを心得として、飾る心を捨て、悲しみの場にふさわしい装いにしたいものです。

~和装喪服は遺族・近親者の装い~

 弔事における女性の和装喪服は、黒無地染め抜き五つ紋つき。これは喪に服する遺族をはじめ、葬儀で喪家側の立場の人々が着用する正式礼装です。冬は、羽二重か一越(ひとこし)ちりめん、夏は平絽(ひらろ)が多く用いられます。
 帯は袋帯の黒無地または黒の紋織り、名古屋帯を締めます。流水、雲どり、蓮、紗綾形(さやがた)などの地紋があってもかまわないのですが、片面が黒だからといって、両面使いの帯を使うのは感心しません。
 帯締めも丸ぐけが正式ですが、近年では組みひもや平打ちひもも多く用いられるようになっています。帯揚げは黒、ぞうりとバッグも黒の布製が本式です。
 半衿(はんえり)は白地の塩瀬か、夏なら絽。長じゅばんは、色の羽二重か綸子(りんず)地を着ます。

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~略礼装は一般会葬者の装い~

 一般会葬者として、告別式に出席するときや、近隣の者として弔問したり、出棺を見送るなどの場合は、喪服着用の必要はありません。しかし、装いは地味にするのがマナーです。
 女性の略礼装としては、渋い無地の一つ紋、三つ紋の着物に黒帯、地味な小紋に黒一つ紋の羽織などの装いが適当で、忌明けまでの法要への出席も、これに準じます。

~失礼にならない喪の装いのポイント①~

 ●下着の衿(えり)と、着物を重ねない
 近年、着物と下着の衿を重ねる着方が慶事の場合、重ねないのが弔事の場合、というような区別がされているようですが、下着は慶弔を問わず、1枚ずつきちんと着ます。

 ●夏の喪服の下着は白でそろえる
 夏の喪服でうっかりしがちなのが下着。色物では薄い色でも透けて見えますので、必ず白でそろえましょう。また、冬でも着物は、袖口や衿から下着の色がのぞきやすいものです。気をつけましょう。

 ●扇子(せんす)は持たない
 五つ紋つきの礼装でも、喪服の場合は扇子を持ちません。

 ●化粧は薄く、髪形もシンプルに
 喪服着用のときは、和装でも洋装でも化粧は「片化粧」といって紅は使わないしきたりだったくらいですから、口紅はつけないか、薄くつける程度にします。アイシャドー、アイライン、マスカラなどのメークもできるだけ避けます。髪形には決まりはありませんが、できるだけおとなしい地味な形にまとめ、髪飾りはいっさいつけないのが正式です。

 ●香りにも気を配る
 香水も避けたいのですが、つけたいときは、香りの強いものを避けてオーデコロンぐらいにします。
 
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年を重ねると冠婚葬祭にまつわる、儀式や行事に参加することが多くなりますよね。でも、今さら恥ずかしくて人に聞けないこともあります。葬儀に参列したはいいが、お焼香ってどうするんだっけ?など。 食事のテーブルマナーについても参考にしてください。