弔問の心得☆危篤・死亡の知らせを受けたら

危篤・死亡の知らせを受けたらどうする?

~危篤の知らせを受けたらすぐに駆けつける~

 危篤の段階で知らせを受けるのは血族のほか、危篤状態にある人やその人の家族と特に親しい間柄にある人々ですから、一刻も早く駆けつけることを第一に考えます。家族としては、心の支えとしてまず親しい人に連絡するのですから、お見舞いの金品や改まった服装などの支度に時間を費やすよりも、先方への一刻でも早い到着を急ぐべきでしょう。従って、普段着や仕事着のままでかまいません。
 先方に着いたら、危篤の本人を目の前にしても取り乱さず、病人を刺激しないように静かに振舞います。対面ができて、それがすんだら、あとは家族の指示に従います。

~遠くから駆けつける場合は喪服の用意も~

 遠隔地に住む近親者の場合、急いで駆けつけた結果、臨終に立ち会うことになる場合もありますので、万一のことを考えて喪服の準備を整えておきます。ただ、危篤の段階で喪服を持参することはまるで不幸を予期しているようで、先方に失礼にあたります。あとから来る人に頼むか、目立たないように持参するなどの配慮が必要です。駅のコインロッカーなどに預けるのも一法です。

~死亡を知らされたらとりあえず弔問する~

 死亡通知の場合、すぐに知らせを受ける範囲は危篤のときと同じですが、その知らせから順々に知人、友人関係などにも連絡されるのが普通です。知らせを受けたら、それぞれの立場を考えて弔問することが大切です。

・近親者の場合
 連絡があり次第、何をおいてもかけつけ、まずお悔やみを述べて遺族を慰めます。そして、男性なら世話役として通夜や葬儀の準備、女性なら家の中の片付けや台所仕事などを手伝うつもりで出かけます。服装はこの段階なら、動きやすい地味な平服がよいでしょう。
 しかし、近親者でも親しい間柄だからといって、勝手に独走することは望ましくありません。かえって迷惑になることもありますので、まず家族の気持ちを確かめることが大切です。
 また、遠方の場合もできるだけ早く駆けつけますが、とりあえず到着の予定の日時を電話か電報で知らせ、先方の予定を立てやすくしてあげる配慮も必要です。

・友人、知人の場合
 故人と親しい間柄にある場合には、近親者に準じて連絡があります。それは遺族から頼りにされているわけですから、すぐに駆けつけるのが当然でしょう。
 もし、友人や知人といっても、それほど親しくない間柄なら、知らせを受けても少し様子を見て、通夜の祭壇ができたころに弔問するのがよいでしょう。もし、早めの時間にとりあえず弔問した時には、玄関先で辞去するのが普通です。
 また、遺体の安置してある部屋に案内された場合でも長居はせずに辞去します。とりあえずの弔問は、なるべく簡単な挨拶で短時間ですませるのがマナーです。
 知人などを通して知らせを受けた時、告別式の案内を兼ねた通知だけを受けた時、新聞の死亡広告で知った時は、通夜でも告別式でも都合のつくほうに出向けばよいでしょう。
 いずれの場合でも、外出先から知らせを聞いて駆けつける時は、もし派手な服装をしていたら、時間や事情の許す限り帰宅して着替えるか、途中で買い求めるなどして、なるべく地味なものをまとってから出向きます。

・近隣の場合
 近所の場合も、ごく親しい間柄なら、近親者と同様にすぐに弔問し、手伝いを申し出ます。それほど親しくない場合は、伺っても玄関先の弔問にとどめ、一般的には告別式後の出棺を見送ります。

~遺体との対面は遺族の申し出があった場合に~

 故人と特に親しい間柄の場合には、弔問に駆けつけた際に、遺族から遺体と対面をすすめられることがあります。その時には謹んで対面しますが、それ以外は弔問客のほうから対面を申し出るのは慎みます。遺族としては、死者の顔を見られたくないということもあります。特に事故死などの場合には、遺族の気持ちを思いやって、言葉を選ぶように気をつけたいものです。
 もし、悲しみのあまり取り乱しそうな時や、生前の元気な顔を思い出して遺体との対面がつらいと感じたときは、「お目にかかると、かえってつらくなりますから、どうぞこのままで」「悲しみが深くなるばかりですので、失礼させていただきます」と正直に伝えて、辞退します。
 また、このとき弔問できなかった人は、火葬前に遺族といっしょに対面することもできます。

~すぐに弔問できないときはまず電報でお悔やみを~

 すぐに弔問しなければならない立場にあるのに、やむをえない事情でいけない時は、つきあいの程度によりますが、代理を立てたり、電報、電話、手紙などの方法でとりあえずお悔やみの気持ちを伝えることが大切です。

・代理を立てる場合
 不幸の知らせを受けても、通知を受けた本人が出張や旅行などで不在の時があります。連絡を受けた本人は、できる限り通夜ないし葬儀に間に合うように努力しますが、間に合わない場合は弔電を打っておいて、後日出向いていくようにします。
 故人と特に親しい場合や、その家族も故人や遺族と親しい場合は、通知を受けた本人と連絡をとって相談のうえ、代理を立てて、とりあえず代理人に弔問してもらっておいてもよいです。本人がこられない事情も簡単に説明して、挨拶をします。
 交際の程度がそれほど深くなく、本人とも連絡がとれないため、代理人での弔問を迷う時には、告別式に出席します。
 連絡を受けた本人以外は個人ともつきあいがなくて、本人が不在の場合は、本人の名前で弔電を打ち、後日、本人が戻ってから弔問するようにします。
 また、連絡がついたとしても海外旅行や海外出張中である場合など、喪家への弔問がかなり先になりそうな時には、本人または妻など代理の者が、香典を添えた丁重なお悔やみの手紙を出しておいたほうがよいでしょう。

~弔問を遠慮する時~

 不幸の通知を受けて、それが親しい間柄であっても、事情によっては弔問を遠慮したほうがよい場合もあります。
 たとえば、亡くなったのが学生時代の友人で、自分は妊娠中の身、出向けば先方の親の悲しみをかえって深くしてしまうと考えられる時、あるいは身内の慶事が一両日中に迫っている時などは、喪家への思いやりとして弔問を遠慮したほうがよいでしょう。
 しかし、事前に知人の慶事の席に招待されているような場合は別で、時間のやりくりがつくようなら慶弔両方の場に参列してもかまいません。どちらか一方ということであれば、親しさの程度で判断します。
 また、とりあえずの弔問だけはできても、告別式の日が身内の結婚式などと重なって出席できない時には、その理由として「結婚式で・・・」とか「おめでたで・・・」などと理由は具体的に述べるのはタブーです。「やむをえぬ事情のため・・・」というようにぼかして伝えます。

~電話でのお悔やみは避ける~

 最愛の家族を失って悲しみのうちにも遺族は、通夜、葬儀の準備に追われ、何かと忙しいものです。喪家への電話でのお悔やみは控えるのが礼儀でしょう。
 ごく親しい間柄で通夜などすぐに弔問に行けない場合は電話で尋ねるのもやむをえませんが、その場合でもお悔やみの言葉と、行けない理由、葬儀日程を聞くだけにとどめ、死亡原因を長々ときくようなことは好ましくありません。

~手伝いは自分の立場をわきまえて~

 すでに手伝いとしての適任者がそろっていたり、地域的な風習として町内会や自治会がすべてをとりしきるところもありますので、手伝うつもりで出向いてきた場合も、「手伝いさせていただくつもりで参りましたので、何かあっせてくださいませ」「私にできますことがありましたら、何でもおっしゃってください」などと申し出ます。
 その上で手伝いの必要がないようなら、「いずれお通夜に伺います」とか、「告別式に出席させていただきます」と挨拶してから辞去するようにします。
 手伝いをする場合は、遺族や世話役によく様子を聞き、その計画に従って自分に適した仕事を引き受けるようにしましょう。
 喪家の手伝いには体を動かして働く仕事と、家族にかわって取り仕切るような精神的な仕事がありますが、若い人はなるべく前者を、年配者は後者の手伝いを心がけるのがよいと思います。
 特に盛夏の暑い時、冬の寒い時などは、戸外での弔問の受付、弔問客の案内などの仕事は、できるだけ若い人が引き受けるようにしたいものです。
 また、故人には遺族が知らない交友関係があるようなことも少なくありませんので、具体的な雑事に手を貸す必要がないような場合でも、そうした交友関係への連絡係を買って出るのもよいでしょう。
 自分の知っている故人の友人をリストアップして遺族に見せ、生前の交友状況を説明して、遺族が通知したいという人たちには連絡してあげます。
 近所で、ふだんから親しくつきあっている人なら、喪家の事情や周辺の事情にも明るいので、表立った手伝いよりも、台所関係の買い物や、子供のお守りなど、裏方の仕事を引き受けるようにするのがよいでしょう。
 男性は役所の手続きや町内会との連絡などを、世話役と相談しながら手伝います。

~弔電の打ち方と注意~

・弔慰電報を利用するのが便利
 遠方で通知を受けたりして、通夜や葬儀に出席できない場合は、さっそく弔電を打ちますが、宛名は喪主で、差出人はフルネームで打つのがマナーです。
 また、弔電はNTTの115番に電話するかインターネット(D-MAIL)で申し込みができます。希望配達日の3日以上前に申し込むと、150円の割引になります。また、電話よりインターネットからの方が少し安くなります。
 日本郵便の弔電サービス「Webレタックス」ならあなたの大切な気持ちを
文字数制限無しで512円からカンタンに送れます。

・電文は忌み言葉を避ける
 弔電は故人の冥福を祈り、遺族へのお悔やみの心を伝えるものです。それに電文は葬儀の時に読み上げられることもありますので、わかりにくい略語や忌み言葉は使わないように気をつけます。言葉の使い方がよくわからない時は、例文などが用意されていたりしますので、それを参考にするとよいでしょう。できるだけ、自分で考えた文章にしたいものです。
 例えば、「お父上のご逝去を悼み、ご冥福をお祈り申し上げます」「不慮のご不幸を知り、言葉もありません。心からお悔やみ申し上げます」「ご逝去の報に接し、悲しみに堪えません」などのように、不幸を知った時の気持ちをそのまま言葉に表すものでよいのです。

・弔電のあとで手紙を
 電文はなんといっても短いものですから、お悔やみの気持ちを十分に伝えることはできません。従って、故人と親しかった場合や遺族と親しい場合は、弔電のあとで、お悔やみと励ましの手紙を出すようにしましょう。

~お悔やみの言葉と注意~

・近親者もお悔やみを忘れずに
 お悔やみの言葉は近親者、親戚でも、きちんと述べましょう。例えば、父親を亡くした場合、子供たちは母親に「本当に残念でした。お母さん、力を落とさないでください。私たちがついています」「何一つ孝行らしいこともできないうちにこんなことになって、申し訳ありません」というように話します。
 子の配偶者、例えば息子の嫁といった姻族の場合は、「お姑(かあ)さまの手厚い看病のかいもなく、残念でございます。この上はお姑さまにはお舅(とう)さまの分まで長生きしてくださいませ」などのように挨拶します。

・お悔やみの言葉は手短に
 お悔やみの言葉を述べるのは誰しもつらいことだけに、口の中でぼそぼそ言ったり、やたらにおじぎをするだけになりがちです。しかし、短くても気持ちを込めて述べるべきです。例えば、長わずらいだった場合は、「この度はご愁傷さまでございます。ご看病のかいもなく、さぞお力落としでございましょうが、どうかお疲れが一度に出ませんように」。また、急に死亡した場合は、「あまり突然のことで、なんと申し上げてよいか分かりません。心からお悔やみ申し上げます」。弔問客が多くて、手短に述べるときは、「悲しいお知らせで、お慰めの言葉もございません」などというように話します。
 なお、弔問のおりには、不幸が続くことをさけたいとの気持ちから言ってはならない忌み言葉があります。

<忌み言葉>
 お悔やみを述べたり、弔電や弔文を出すときは、忌み言葉を使わないような注意が必要です。
(1)苦しみを連想させる「九」の字
(2)不幸が重なることを嫌って「重ねる」「重ね重ね」「くれぐれも」
(3)不幸が再び訪れる意味の「また」「再々」「次々」「追って」
(4)直接的な表現の「死亡」「死去」「死ぬ」、「生きる」も避けます。「ご生存中」は「ご生前」に、「生きているころ」は「お元気なころ」に、「死亡」は「ご逝去」に言いかえましょう。
また、忌みの言葉のほか、「とんでもない」「たいへん」などのオーバーな言葉も厳禁です。なお、「冥福」「成仏」などは仏教用語ですので、神道やキリスト教で営まれる葬儀には不適当です。








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Author:マナーマスター
年を重ねると冠婚葬祭にまつわる、儀式や行事に参加することが多くなりますよね。でも、今さら恥ずかしくて人に聞けないこともあります。葬儀に参列したはいいが、お焼香ってどうするんだっけ?など。 食事のテーブルマナーについても参考にしてください。