縁談を依頼されたら(世話人の場合)

~親の話よりも本人に会ってみる~

 日ごろ、家族ぐるみでおつきあいしているかたから、縁談を頼まれたのならば、家の状態、本人の性格などがわかっているので、気軽に引き受けてしまいますが、そんなときでも、必ず本人の意思を確かめることが必要です。
 親の気持ちとしては、よりよい条件の相手を求めるつもりで縁談をさがしているのに、本人にはまだ結婚の意思が固まっていなかったとか、すでに恋愛中の相手がいたということがよくあります。
 特に、世話人は親とは親しいが、本人と面識がないのに履歴書を預かったというときは、あとで必ず本人に会うことです。親の話は多少、割り引きして聞いておき、自分の目で確かめます。
 お嬢さん育ちというのが、しつけがよいという面でのお嬢さんではなく、甘やかされたお嬢さんだったり、やさしい男性というのが、母親べったりだったということがあります。
 そのほかに、自分の情報網を活用して、本人の出身校の先生や職場の上司などから、人となりを聞いてみるぐらいの、慎重さでとり組みたいものです。

~希望条件はくわしく聞く~

 結婚についての条件を、まず虚心に聞くこと。世話人の眼識や選択力を信頼して、いっさいおまかせしますということもありましょうが、やはり、希望条件はできるだけくわしく聞いておいたほうが、話をまとめるときに役立ちます。
 これだけは困るという点、まあなんとか歩み寄れるという点、気にしないことなど、条件の順を確認してメモしておきましょう。親と同居か別居か、両親の扶養の問題、宗教や団体に所属しているなどということは、将来にかかわってくることなので、よく確かめておきます。
 また、仕事や学歴、親族のことなども、縁談として持っていく場合には、聞いておきたいことです。
 条件をたしかめたうえで、写真と履歴書などを預かりますが、女性ならば一応きちんとした写真にスナップ2、3種類、男性もスナップをそろえてもらいます。あまり軽装なものや、おおぜいで写したものでは、先方の真意をはかりかねます。
 最近は、本人がスポーツやおけいこをしているところを、ビデオに撮ったものを借りることが多くなりました。これなら自然な感じがわかってよいものです。
 書類は自筆で、運転免許や各種の免状の資格なども記入してもらいます。できれば、健康診断書などもあればよいでしょう。

~ある程度は縁のものと考える~

 この人ならと思って話を進めても、なんとなく調子が合わないこともあれば、まさかと思った組み合わせがうまくまとまることがあります。
 ある程度は、世話人の人生体験から判断して、双方の条件を考え合わせることも必要ですが、あまり慎重すぎてもまとまりません。うまくいけば幸せぐらいに考えて、ときには思い切って話をしてみることです。縁のものですから、気軽に橋渡しして、気が進まないようならば、さっと引き下がって、別の機会をさがしてあげればよいでしょう。
 写真や書類は、先方に渡すときも、返してもらうときも、丁寧に扱うこと。あちこち回り歩いたと思われるような、手ずれした封筒に入れて出しては、それだけでマイナスのイメージになります。受け渡しの際には、必ず新しい封筒に入れかえ、ふくさなどに包んでおきます。
 俗に仲人口というのは、悪いたとえに使われますが、本来はありのままを伝えるべきものです。「甘えっ子に見えますが、なかなかしっかりしたかたですよ」とか、「表面には出ていないけれど、家庭の中にはこんな事情もあります」というような話も、最初に伝えておきます。
nakodoendan