葬儀・告別式のあとで(形見分け、香典返し)

~遅れて不幸を知ったときは~

 家族全員で旅行中であったり、故人とのつながりを遺族がよく知らなくて、通知漏れになっていたりして、あとで不幸を知るということもあるものです。
 もし、留守をしていたときには、不幸を知った時点で、ただちにお悔やみに出向き、知らなかった事情を話して失礼をおわびします。
 また、間接的に訃報を耳にしたときには、親しさの程度によって判断することになりますが、故人に対して思いが強い場合には、知った時点で伺ってもよいのです。
 ただし、葬儀はすでにすんでいるのですから、先方の都合を確かめてから出向き、遺族と面識がない場合には、故人との関係を述べて、拝礼させていただくようにします。
 もし、遺骨を埋葬したあとであれば、仏壇に拝礼しますが、同時に、花などを持参して墓参りをするというのもよいでしょう。

~形見分けを受けたとき~

 形見分けとは、故人の愛用していた品物を親しい人たちに、記念として贈るしきたりで、生前にお世話になったことへのお礼の意味が込められています。
 形見分けの場合には、たいてい事前に問い合わせがありますので、受ける気持ちがあれば、遠慮せずに喜んでいただくようにします。
 「ありがとうございました。思い出の品としていつまでもたいせつにさせていただきます」
 と、丁重にお礼を述べ、素直に厚意を受けましょう。
 もし、自分に合わない衣類などで、いただいても他の人にあげたりしなければならないものは、かえって失礼なことになりますので、相手を傷つけないようにお断りします。ごく親しい間柄の場合には別の品を要望してもかまいませんが、高価なものをほしがったりしてはいけません。

~香典返しを受けたとき~

 香典返しは、忌明けの挨拶で、かつては1軒ずつ喪主が訪ねて挨拶をしましたが、最近は忌明けの挨拶状といっしょに品物が送られてくるのが一般的です。また、地方によっては葬儀や告別式の際に手渡されることもあります。
 いずれにしても、香典返しとしていただいた品や挨拶状には礼状は出さないことになっています。これは「ありがとう」とお礼を言えるような贈り物ではないからです。
 しかし、品物がデパートなどから直接届いた場合、確かに受けとった旨の連絡は必要ですから、喪中見舞いを兼ねた手紙を出すようにします。
 また、遺族の近況を気づかい、励ましの電話をかけるのも一法です。
kodenkaesi

~喪中の人への年賀状~

 不幸があった家では、翌年の年賀状は出さないことになっていますので、普通、12月の初めころまでに「年賀欠礼」の挨拶状が届きます。届かなくても不幸があったことを知っていれば、年賀状は遠慮します。
 「年賀欠礼」の挨拶状を受けとって、初めて不幸を知った場合や、喪中と知らずに年賀状を出してしまったような場合には、気がついた時点で、不幸を知らなかったための失礼をわびて、お悔やみを述べた手紙を出すようにします。
 また、年賀状は遠慮しても、寂しいお正月を迎えている遺族のかたを思いやって、松の内が過ぎたころに喪中を見舞う手紙をさしあげたいものです。

<不幸があったお宅へのお中元やお歳暮は>

 お中元は喪中であっても例年どおり贈ってもかまいません。しかし、その時期がまだ四十九日以内の場合には、四十九日が過ぎてからにしたほうがよいでしょう。このときかけ紙は、紅白の水引はやめて白の奉書紙だけをかけて「お中元」または「暑中見舞い」と表書きします。

 お歳暮も四十九日以内の場合は年内を避け、松の内が過ぎてから1月の終わりくらいまでに「寒中見舞い」として贈るようにします。
 そして贈る際には、遺族を慰める、喪中見舞いを兼ねた手紙を出すようにします。
 また、贈る側に不幸があった場合も、お中元やお歳暮を贈ることはいっこうにかまいません。